豆腐とお肉のたんぱく質…違いってあるの?

栄養学のきほん

豆腐は今や世界中のだれでも知っているヘルシー食材になりました。豆腐のよいところの1つといえば、たんぱく質がたくさんとれること。低カロリー、高たんぱく質食材としてトレーニング中の人、ダイエット中の人がよく食べていますよね。

ところで、豆腐のたんぱく質と、お肉のたんぱく質ってどっちがいいのでしょう?

今回は、植物性たんぱく質と動物性たんぱく質についてまとめてみました。

〇栄養学的にみると、お肉のたんぱく質のほうがいい?!

結論からいうと、お肉の方が効率がいいです。たんぱく質とひとことにいっても、その種類はいろいろです。動物は植物に含まれるたんぱく質のなかで、体に必要なモノを選りすぐっています。要するに、植物たんぱく質の必要なモノを濃縮したのが、動物のたんぱく質とも考えられるのです。そうなると、植物のたんぱく質をとるよりも、動物のたんぱく質のほうが少ない量でたくさんの必要なたんぱく質がとれるのです。

〇たんぱく質ってなんでしょう?!

そもそもたんぱく質ってなんなんでしょう?

じつは、世の中にはいろいろなたんぱく質があるのです。

たんぱく質の基本について、簡単にまとめていきますね!

☆たんぱく質のもと

たんぱく質はアミノ酸からできています。

簡単に考えると「色んな“アミノ酸“がくっついて、固まりになったのが“たんぱく質“」です。

アミノ酸は全部で20種類あります。たんぱく質は20種類のアミノ酸の組み合わせで、皮膚になったり、髪の毛になったり、爪になったり…するのです。

☆どんなたんぱく質がいいの?

さて、「どんなたんぱく質を食べるのがいい」のでしょうか?!

たんぱく質の良し悪しを考えるときも、アミノ酸の種類が関係してきます。

20種類のアミノ酸のうち、体で作ることのできないものを「必須アミノ酸」とよびます。これらは、必ず食事からとらないといけません!

必須アミノ酸は…

・バリン

・ロイシン

・イソロイシン

・メチオニン

・リジン

・フェニルアラニン

・トリプトファン

・スレオニン

・ヒスチジン

これらの必須アミノ酸が多く含まれている食材は…

・マグロ

・カツオ

・豚

・鶏肉 などなど…

豆腐(大豆)にも含まれているものの、圧倒的に動物性のたんぱく質のほうが多くとれます。

〇たんぱく質が不足すると…

たんぱく質が足りないとどうなってしまうのでしょうか?

わたしたちの体はたんぱく質で出来ているし、たんぱく質の働きによって活動ができます。それが不足してしまうのは…大問題なのです!

たとえば…

・筋肉の減少

筋肉をつくっているのは、たんぱく質。運動選手や筋トレをしている人は、よくプロテイン(たんぱく質)を飲んでいますよね!たんぱく質不足は、筋肉の材料不足、そして筋肉の減少をまねきます。

必須アミノ酸のなかでも、そのかたち(構造)から、「分岐鎖アミノ酸=BCAA」とよばれる種類のアミノ酸があります。この「分岐鎖アミノ酸」は、筋肉の細胞の減少をふせぐのではないかと期待されているのです。

マウスでの研究になりますが、たんぱく質を減らした食事をあたえると、マウスの筋肉は減少します。しかし「分岐鎖アミノ酸」をあたえると、たんぱく質の少ない食事でも筋肉を維持されました。人でも同じように効果が得られるのか、期待大のたんぱく質なのです。

・肌荒れや髪の毛、爪がもろくなる

わたしたちの肌、髪の毛、爪、血管…いろんな部分がたんぱく質でできています。たんぱく質が不足すると…これまた材料不足で、細胞がもろくなってしまいます。

肌がガサガサする、切れ毛や枝毛がふえる、爪が割れやすいなどの症状がでてきたら、たんぱく質不足のサインかも?!

お食事の内容を見直してみてくださいね!

・むくみやすい

たんぱく質が不足しているひとは、むくみやすくなります。

「たんぱく質が関係するの??」なんて思われがちですが、たんぱく質不足がむくみの原因になってしまうこともあります。

血液と細胞、細胞のまわりの水分量の調節に、たんぱく質も関係しています。不足が続くと、血管のなかの水分が細胞のほうに漏れ出してしまうのです。漏れ出した水分が原因となって、手足がむくみだすことがあるのです。

低たんぱく質によるむくみは、高齢のお年寄りに多いです。しかし、からだの仕組み上、たんぱく質が不足すると誰でも起きる可能性があります。

・免疫やからだの機能のはたらきが悪くなる

わたしたちの体を病気から守る免疫。細菌やウイルスを退治してくれる「抗体」や「免疫細胞」もたんぱく質からできているのです。

さらに…からだが正常に働くため、必要な情報をつたえる「ホルモン」もたんぱく質からできています。生きていくためには、たんぱく質はなくてはならないのです。

〇ごはんや小麦からもたんぱく質はとれる!

たんぱく質、プロテインというと、豆腐(大豆)、お肉類をイメージするひとも多いのですが…

じつは、ごはんや小麦にもたんぱく質は含まれています。

じゃぁ…ごはんをたくさん食べていれば、しっかりたんぱく質も取れるのでは?!

なんて思うかもしれませんが…問題もあるのです。

食材のなかに含まれている必須アミノ酸(たんぱく質)で、

一番量の少ないアミノ酸ものを「第一制限アミノ酸」とよんでいます。

「第一制限アミノ酸」があると、どういう問題があるのでしょう?!

それについて説明していきます。

9種類の必須アミノ酸の理想的なバランスをきめて、100点のスコアで表したものを「アミノ酸スコア」とよびます。

100点だと必須アミノ酸がしっかりとれている理想的な状態です。

そして、点数が少なくなるほど、必要なアミノ酸がとれていないということになります。

このスコアは、一番少ない「必須アミノ酸=第一制限アミノ酸の量」によって決まっています。

8種類の必須アミノ酸が100%とれていても、1種類の必須アミノ酸が80%なら、その食材のアミノ酸スコアは80点なのです。

穀物とアミノ酸スコアは次の通り…

・白米 61点

・小麦粉 39点

・食パン 42点

ちなみに…

・大豆 86~100点

・お肉、魚、卵 100点

「第一制限アミノ酸」は、他の食材をプラスして、不足分を補えば100点にすることができます。主食+○○の食事は、栄養素のバランスが良いだけではなく、たんぱく質・アミノ酸のバランスも良くしてくれるのです。

いろいろ学んできましたが、まとめてしまうと、

「たんぱく質もいろんな食材からとったほうがいい!」です。

大豆に含まれる栄養素、お肉に含まれる栄養素…は違います。

どっちがより良いなんてことはないのです。

豆腐もお肉も、美味しくてどっちもからだに良い食材です。

バランスよく食べることを心がけてくださいね!

【参考資料】

・動物性蛋白質と植物性蛋白質の栄養上の相違点/速水決/栄養と食糧第20巻第4号

・分岐鎖アミノ酸の不足は筋原線維タンパク質の低下を招く/ http://www.nagoya-u.ac.jp/about-nu/public-relations/researchinfo/upload_images/20170113_agr.pdf

・改訂日本食品アミノ酸組成表について/岩谷昌子/栄養学雑誌Vol.44 No.6 349~352(1986)

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