【女性必見!】正しい鉄分の知識を身につけよう

栄養学のきほん

みなさん、普段のお食事で鉄分はしっかりと取れていますか?

月経で毎月鉄分を失う女性にとっては、必須のミネラルです。

今回は女性必見の鉄分についてまとめました。

☆この記事のポイント☆

1、鉄分のはたらき

体に酸素を運ぶこと(呼吸)

2、食品に含まれる2種類の鉄

 ヘム鉄:魚や肉に含まれる。体に吸収されやすい。

 非ヘム鉄:植物・乳製品・卵などの食材に含まれる。

3、食べ合わせの良い栄養素は?

 ビタミンCと一緒に食べると体に吸収されやすい。

4、食べ合わせの悪い食材は?

 野菜などの植物由来の食材(シュウ酸、フィチン酸、タンニン)

5、鉄分ってどれくらいとればいいの?

 成人女性:10.5~11.0mg、成人男性:7.5g

(男性よりも女性の方が多く取る必要があります!)

6、鉄分の多い食材

 レバー、赤身肉、しじみ、卵、ヒジキなど

〇鉄分のはたらきと体の仕組み

私たちの体の中にある鉄分は2種類に分けることが出来ます。

「働きものの鉄:機能鉄」と「貯めておく鉄:貯蔵鉄」

・機能鉄:体内鉄分の約80%

機能鉄は「とくべつな働きをする鉄」です。とくに私たちの体で有益な働きをするもののことをいいます。

たとえば、赤血球は酸素を体のすみずみまで届ける細胞です。そして、鉄をもつ細胞でもあります。赤血球が肺で酸素とくっついて、体のあちこちの細胞へ酸素を渡すためには、鉄が活躍しています。

鉄分が足りないと「貧血」になりますよね?赤血球をつくる鉄が足りなくなると、赤血球の数も減ってきます。赤血球が少ないと、エネルギーを作るために必要な酸素が、体のすみずみまで届けられません。その結果、酸素不足(酸欠)になって、息苦しくなったり、体調が悪くなります。

他にもエネルギーを作るために必要な「シトクロム」や、活性酸素によって体がダメージを受けるのを防ぐ「カタラーゼ」という酵素にも使われています。

・貯蔵鉄:体内鉄分の約20%

貯蔵鉄は、肝臓、脾臓、骨髄などに貯めこまれている鉄のことをいいます。それは、私たちの体が緊急事態にそなえて栄養素を貯めこもうとするからです。

鉄はたんぱく質とセットになって、フェリチン(臓器のなか)やトランスフェリン(血液のなか)として貯蔵されます。

さらに詳しく鉄と3つの臓器の関係をみていきましょう。

骨髄(骨):酸素の運び屋である赤血球を新しく生み出します。

脾臓:古い赤血球を破壊します。赤血球の寿命は120日といわれています。

肝臓:血液のなかにある鉄分の量を調節します。

鉄分は色んな臓器と関わりながら、体がベストな働きをするように調節されているのです。

〇食材にふくまれる2つの鉄分

私たちの体のなかには「ヘム鉄」「非ヘム鉄」という2つの鉄分があります。

より効率的に吸収されるのは、「ヘム鉄」のほうです。

それぞれの特徴となぜ吸収しやすさに違いがあるのか見ていきましょう!

・「ヘム鉄」:

肉や魚など動物性の食品に含まれる鉄分です。「ヘム鉄」は二価鉄(Fe2+)とよばれる種類の鉄をもちます。食事からの吸収率は約50%ともいわれています

・「非ヘム鉄」:

野菜、穀物、豆、卵や乳製品に含まれる鉄分です。「非ヘム鉄」は三価鉄(Fe3+)とよばれる種類の鉄をもちます。食事からの吸収率は約15%ともいわれています。

・どうして「ヘム鉄」のほうが効率的に吸収されるの?

簡単にいうと…

「ヘム鉄」:そのままの形で吸収できる⇒スムーズ

「非ヘム鉄」:ビタミンCなどによって処理(還元)されてから吸収される⇒手間がかかる

鉄分は体内に吸収される時に、二価鉄(Fe2+)になってから吸収されます。「非ヘム鉄」に含まれる三価鉄(Fe3+)は、ビタミンCや還元酵素の力をかりて、二価鉄(Fe2+)になってから吸収されます。

しかし「ヘム鉄」は、ヘム受容体という運び屋さんによって、そのままの吸収されます。「非ヘム鉄」はひと手間多い分、吸収がちょっと遅くなるのです。

〇食べあわせの良い食べものは?

・酸性の食品(還元作用のある)⇒ビタミンC、乳酸、クエン酸など

・動物性たんぱく質⇒赤身の肉・魚など

「非ヘム鉄」は酸性の食品の力を借りて、二価鉄(Fe2+)になってから吸収されます。そのため、酸っぱい食品やビタミンCの多い食材と一緒に取るのが良いです。

〇食べあわせの悪い食べものは?

・野菜などの植物性食品に含まれる:フィチン酸、シュウ酸

・コーヒーやお茶の渋み成分:タンニン

フィチン酸は鉄とくっつきやすい酸です。鉄と結びつくと水に溶けにくくなります。そして、体内に吸収されないまま体の外に出てしまいます。

タンニン・シュウ酸も同じ理由から体に吸収されにくくしてしまいます。

では、吸収を妨げられない方法を考えてみます。

フィチン酸は鉄とくっ付いて「フィチン酸塩」という水に溶けにくい成分になります。しかし、酸性の液体に溶けやすいという特徴があります。

そのため…

・胃の健康をまもり、胃酸がしっかりと出るようにすること

・ビタミンCを一緒に取ること

を気をつけてもらえば、吸収率を改善できると考えられています。

〇鉄分ってどれくらいとればいいの?

 成人女性:10.5~11.0mg、成人男性:7.5g

(男性よりも女性の方が多く取る必要があります!)

女性は月経によって「1日:3.6mgの鉄を失う」といわれています。月経量が多いと感じている方は日頃からしっかりととっていきたいですね。

食材名鉄分量
豚レバー(100g:レバニラ1人前程度)13mg
牛ヒレ肉(100g)2.8mg
ヒジキ(小鉢1皿)5.5mg
大豆の水煮(150g:1缶詰)2.7mg
ほうれん草のおしたし2.0mg

〇まとめ

女性にとって、月経によって鉄分を失うのは避けらせません。だからこそ、日頃からコツコツと鉄分を貯金しておきたいですね。この記事が皆さんのお役に立てると嬉しいです。

【参考資料】(閲覧日:2020年7月10日)

・しっかり学べる!栄養学/川端輝江/ナツメ出版/2012年11月1日

・日本人の食事摂取基準(2020年版)定検討会報告書

・Iron nutrition and absorption: dietary factors which impact iron bioavailability./ Richard Hurrell/ Journal of the American Dietetic Association, 01 Jul 1988, 88(7):786-790

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