【豆知識】ビタミンB1の歴史

栄養学のきほん

 ビタミンB1は日本にとってとても縁のあるビタミンです。

というのも、世界に先駆けて日本で初めて発見されたビタミンであり、栄養学の歴史上もとても重要です。


時をさかのぼること、日露戦争の時代。

この戦争ではあることが原因で、多くの兵士がなくなりました。

それは「脚気」です。脚気はビタミンB1の欠乏症の1つです。不足することで手足の神経の働きが悪くなり、最悪の場合亡くなってしまいます。では、なぜ沢山の人が脚気にかかったのでしょうか?

それは、日本人が白米を食べるようになったからです。

「日本人は昔からお米を食べてきたのではないの??」と疑問に思うかもしれません。実は江戸時代までは日本人は玄米を食べてきました。玄米と白米とでは何が違うのでしょうか?

通常私たちの食べるお米は殻を取って、表面を削ってきれいにします。玄米はお米を削っていないまたは荒く削ったもの、白米は表面をよく削ったものです。表面をきれいにして見た目をよくすると、お米の表面にあった栄養素が失われてしまいます。そのうちの1つが、ビタミンB1です。

当時の日本軍の間では、脚気は大問題でした。色んな仮説が立てられ、陸軍医師は「細菌の感染が原因」、海軍は「白米が原因ではないか?」と考え、対立をしていました。結果は海軍の主張が正しく、海軍の食事を玄米に変えてから、脚気の発症者が減りました。この時、陸軍医師をしていたのが、文学作品でも有名な森鷗外です。

ちなみに、栄養ドリンクで有名な『アリナミン』はビタミンB1誘導体が入っています。ビタミンB1は、にんにくに含まれる「アリシン」と一緒に取ることで、吸収効率が良くなります。ビタミンB1(チアミン)と、にんにくの「アリシン」がくっついたものは「アリチアミン(ビタミンB1誘導体)」と呼ばれます。

『アリナミン』という名前は、この「アリチアミン」に由来します。ただし、『アリナミン』は「アリチアミン」を含んでいません。別のビタミンB1誘導体「フルスルチアミン」が入っているそうです。ちょっと紛らわしいですね。

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