イタリアの食育【グルメのイタリア学校給食】

イタリア豆知識

今回はイタリアの学校給食についてです。学校給食はその国によって、かなり内容が違います。日本は栄養素をバランスよく取るという点では優れていて、きちんと栄養素が計算された、健康によい給食を食べることができます。栄養士さんたちの努力のおかげで、味もどんどんよくなってきています。ある地域の学校給食は、レシピ本までだしてしまうほど!最近は給食も多国籍になって、イタリアンのシェフが考案したメニューが食べれるイベント給食もありました。

では…グルメの国、イタリアの学校給食はどうなんでしょう?!

イタリアの給食を紹介していきます。

イタリアの学校給食の違い1:給食がフルコース

グルメの国、イタリアの給食はフルコース仕立てです。前菜からメインまで、量も盛だくさんです。そういうわけで、食べ残しが多くなったり、子供が好きなものだけを食べるような偏った食事になってしまうこともあります。

また、1日分のカロリーの65%を給食で取るようなメニューになっているので、かなりのボリュームなわけです。イタリア学校給食の栄養ガイドでは、ランチで35%が目安なので…実際の給食は、ちょっとカロリーオーバー気味なのです。

〇イタリアの学校給食カロリー

カロリーの目安:

520~810kcal(小学生)、700~830kcal(中学生)

〇日本の学校給食カロリー

カロリーの目安:

590~720kcal(小学生)、820kcal(中学生)

イタリアの学校給食の違い2:オーガニック食材が使われる

イタリアの学校給食では、地元の食材とともに、より健康によいオーガニック食材を使うようになってきています。ローマでは、学校のカフェテリアの料理の70%がオーガニック食材です。アレルギーの個別対応をしているところもあります。

グルメなイタリアの父兄にとっては、味だけではなく、食材の安全面も重要ポイントです。栄養素のバランスはもちろん、カフェテリアを見学する機会を設けて、学校給食を厳しくチェックしています。冷凍食品はほとんど使わずに、毎日手作りで作っています。食へのとてつもない愛を感じますよね。

イタリアの学校給食の違い3:希望者だけが給食を食べられる

日本の給食では、全員がそろって「いただきます!」のかけ声で同じ給食を食べますよね。

しかし…イタリアでは給食は「希望者」だけが食べています。

これは、シエスタ(お昼(13:00~16:00)の時間は家族が家にもどり、食事や休みをとって、夕方から学校や職場にもどる)のためといわれています。ポルトガル、スペイン、イタリアの地中海地域は、夏はとてつもなく暑いです。気温がいちばん高くなる昼過ぎの時間をさけて、日差しが和らいでから、また勉強や仕事をはじめるのです。

また、イタリアの学校給食は「とっても高い!」のです。

日本は毎月5000円程度ですが、イタリアでは1万5000円~2万円する給食を出しているところも…。親の収入によって金額はちがいますが、ほとんど大人のランチとかわらない値段です。

そのため、家で食事をしたいという子は、家でご飯を食べてくることもできます。

豪華で良い食材をつかっている背景には、金額の違いもあったのですね。

ちなみに、体調が悪くてごはんが食べれないときは、体調不良食あります。柔軟性があるのが、イタリアの給食の特徴ですね。

〇イタリアでも食育は注目を集めている

昔ながらの食文化をまもる、スローフード運動の発祥地、イタリアでは子供たちが食を学ぶ機会を積極的につくっています。

最近、日本では「食育」として、食べ物や生産者さんたちについて学ぶ機会が増えてきましたね。自分の健康を、自分で管理する力をつけるために、たくさんの学校がそれぞれにユニークな授業をしています。食べ物が大好きだったわたしは、幼稚園や小学校の「食育」クラスに影響をうけた人の1です。そして、これからの世代はもっと、食べ物や健康の大切さを学ぶチャンスが増えればいいなと思っています。

イタリアのアブルッツオ州では、地元でとれた魚を保育園の給食につかっています。漁業組合や養殖組合とコラボして、給食で地元の魚を学ぶ機会をつくっているのです。子供たちが地元の食材や産業をしることで、地産地消をすすめています。

また、スローフード協会が中心となって「学校菜園プロジェクト(Orto in Condotta)」をおこなっています。子供たちが農業をとおして地元の食材について学ぶのです。食べ物の大切さを知ることで、より質の良い食材、地元の味、伝統を守ろうと取り組んでいます。

また、さまざまな文化、民族の住むイタリアは、色んな国の食を学ぶ場もつくっています。「学校菜園プロジェクト(Orto in Condotta)」はアフリカの農園と一緒に活動を行っています。給食で外国の料理を出すこともあります。食べ物も、いろんな文化を学ぶきっかけにしているのです。

〇まとめ

イタリアの学校給食と日本の学校給食は違うところがたくさんありますよね。その一方で、「持続可能な」という言葉をテーマにして、子どもたちが自分の食事や健康を管理する力をつけるという取り組みは、どちらの国でも共通だとおもいました。

栄養学を学んだ身としては、もっとたくさんの人が、若いうちから食べ物や健康に興味をもってくれるとうれしいとおもっています。

未来が今と同じくらい、また今以上に、おいしくて健康的な食べものに溢れた世界であってほしいなぁっておもいました。

最後までお読みいただきありがとうございました!

【参考資料】(最終閲覧日:2020年9月4日)

・SCHOOL FOOD POLICY COUNTRY FACTSHEETS ITALY: https://ec.europa.eu/jrc/sites/jrcsh/files/jrc-school-food-policy-factsheet-italy_en.pdf

・School lunches in Italy: setting a healthy pattern for adult life:

School lunches in Italy: setting a healthy pattern for adult life - Gambero Rosso International
Italian students consume fresh, local and organic foods in school, while learning about the country's culinary traditions.

・Slow Food educa:

・foodinsider.it/


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